1　開催日　2023年2月17日(金)　

2　場所　リーガロイヤルホテル大阪　光琳の間

3　目的　講師の油長酒造株式会社代表取締役山本長兵衛社長の講演を聴き、世界4大スピリッツの1つであるジンについて知る。海外製と国産クラフトジンの違いや、国産クラフトジンの中でも油長酒造株式会社の大和蒸溜所でつくられている橘花KIKKA GINについて学ぶ。また講演や交流会を通してガラスの普及に取り組む。

4　内容　「奈良の風土と歴史を蒸留　橘花GINを楽しむ」

講師：油長酒造株式会社　代表取締役　山本長兵衛 様

　日本清酒発祥の地が奈良県であること。また奈良の地で醸された伝統的な酒でありながら、これから伝統を作っていく酒である“奈良酒”について、風の森という油長酒造株式会社の代表的なお酒の歴史とともに学ばせて頂きました。

　風の森は地元の秋津穂米が使われており、地元の方に愛されるしぼりたての生酒専用ブランドで、しぼりたての生酒を味わってほしいという想いから1998年に生まれた日本酒です。生産地の近くには、旧高野街道『風の森峠』があり、古事記、日本書記にも登場する風の神を祭る風の森神社があります。「風の森」という酒名はここから取られています。

　そして世界各国でも飲み親しまれているジンとはそもそもどんなお酒なのか。ジンの定義や世界のジンと国産のジンそれぞれの特徴などの基礎の知識から、橘花KIKKA GINがどのようにして生まれたのか、こだわりや製造工程まで詳しく教えて頂きました。

　国産のクラフトジンには、2つの大きな特徴があります。1つ目は日本特有のボタニカル、山椒や桜や紫蘇、日本各地で栽培されている柑橘系などが使用され、個性的でその土地を感じられることです。もう1つは特に個性的で、ベーススピリッツに日本ならではの米、芋、麦焼酎や泡盛を使用することです。

　橘花ジンのベースアルコールはライススピリッツ（米焼酎）、ベースボタニカルはジュニパーベリー。独自の原料ボタニカルには大和に古くから伝わる、『大和橘』、『大和当帰』が使用されています。『大和橘』は永遠に香っている果実として約2000年前から存在する日本固有の柑橘で準絶滅危惧種になっています。その香りの良さは万葉集に68首もの歌が詠まれているほどです。『大和当帰』は根の部分が漢方薬として使用されており、橘花ジンには葉の部分が使用されています。奈良県大深地域の大和当帰根は日本一の品質といわれ、こちらも古くから存在しており栽培が盛んなボタニカルです。

　味・香りだけでなく奈良の歴史を感じることができるジンの製造を目指し、この橘花ジンは生まれました。実際に、橘花ジンや橘花ジンを使用したカクテルを頂き、味や香りまでより深く感じることができました。

　5　所感　　　　　　　　

　薬みたいで苦みのある独特な味、、、ちょっと苦手かも。私が初めて海外産のジンを飲んだ時の第一印象でした。それからは何となくジンやジンを使ったカクテルも飲むことを避けてしまっていました。しかし、今回のセミナーで私の中のジンへの印象はがらりと一変しました。

　偶然と偶然、それにいくつものご縁が重なって生まれた橘花GIN。美味しいのはもちろんですが、こんなに濃厚で香りを味わい楽しめるお酒は初めてでした。

　お酒の知識が浅く、ごく最近になって国内産のジンがあることを知りました。そして興味がわいてきていた矢先このセミナーが開かれると聞いたので、すごくワクワクした気持ちでこのセミナーを受けました。普段飲むお酒も製造に至る背景を知れば、味の感じ方もまた変わってくると思います。これを機に他のお酒の歴史や背景も学んでみようかなと思いました。

　コロナウイルスの規制が緩和されつつありますが、300人近くもの方が集まりこのような素敵な会を開催し参加できたことをうれしく思います。また今回講師をしていただいた山本長兵衛様をはじめ、普段仕事をしているとお会いできない取引先のお客様とも顔合わせをすることができ大変うれしく思いました。ありがとうございました。

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油長酒造株式会社（奈良県・御所市）の山本社長を講師に迎え、「奈良の風土と歴史を蒸留　橘花GINを楽しむ」と題したセミナーを開催いたします。

これまで「ウイスキー」「ワイン」「日本酒」といった〝お酒とガラス〟の関わりをテーマにしたセミナーを開催してきました。今回はお酒シリーズ第4弾「ジン」をテーマに講演いただきます。是非ご参加ください！

※本セミナーではお酒の提供がございます。20歳未満のご参加はご遠慮ください。

橘花GINは当会会員の大商硝子㈱様が瓶を製造しております。下記のURLをご参考ください。

https://www.daisho-g.co.jp/award/kikkagin.html