工業会活動報告

展示会講演会 参加・見学報告

iOFT 2021 展示会参加報告

    例年この時期に開催され、34回目を迎える日本最大の眼鏡関連の展示会。国内の眼鏡関連企業、250社・新作眼鏡60,000点が出展されている。新型コロナウイルス感染症が治まりつつあるものの、海外のデザイナーブランド・アジアメーカーの出展は台湾のみに留まり、残念乍ら通常の半分規模の展示会となったが、昨年よりは来場者が増えているのが今後の展望に明かりを灯している。(国内の眼鏡産地として有名な地である (一社) 福井県眼鏡協会が主催)

    フレーム・サングラス・スポーツグラス・レンズ・検査機器/加工機・レンズアクセサリー等の出展社ブースでは、来年市場に出回る眼鏡類の仕入れ・買付けを精力的に行おうとするメガネ店やセレクトショップ・百貨店のバイヤーが熱の入る商談を行っていた。

    テレワーク増加に伴う眼の疲れをキーワードとして、目の健康にも配慮する眼鏡を提案する等、新しい視点からの提案も見受けられた。レンズ素材としては軽量化に勝るプラスチックが主流であるが、色目や質感、安定した偏光度、デザイン性に優れたガラスレンズにも根強い人気があり、斬新なフレームとの組合せによる薄肉軽量化を取り入れた開発力とデザイン力で、今後も底堅い市場が継続できると感じられた。

    フレーム素材として、割れない軽量化フレーム・整髪剤や日焼け止めによる影響を殆ど受けない特性をもつ「透明微結晶ポリアミド(透明ナイロン)」が市場に出回り評価されていることが紹介されていた。同素材による偏光レンズ向けの偏光シートは、高い偏光性を保持することから、度なし偏光レンズに幅広く使用されている模様であった。また、耐熱性が高く、かつ強度も高いプラスチック製(PEEK製)マイクロネジも紹介されており、一層の眼鏡軽量化に向けた動きも感じられた展示会であった。

    プラスチック製と競合するガラスレンズ素材であるが、ガラス製の独自特性を生かした新たな開発による市場展開が望まれる。

    参加人数1名

    開催日程 2021年10月18日-19日
    参加人数 1人
    場所 東京ビッグサイト