工業会活動報告

展示会講演会 参加・見学報告

OPIE(OPTICS & PHOTONICS International Exhibition)’21 参加報告

    概要: パシフィコ横浜で開催されたOPIE’21を見学した。 この展示会は、レーザー、レンズ設計・製造、赤外・紫外応用技術、産業用カメラ、宇宙・天文光学、 そして、ポジショニング等の光学産業関連分野の総合展示会である。

    主催者発表によると、出展社数は、293社、3日間の来場者数は計7.256名
    本展示会で気になった企業と展示物を記す(敬称略)。

    ・AGC株式会社
     回折光学素子(DOE)を展示していた。これは光学設計したパターンでマスクを作成し、 フォトレジストあるいはエッチングで樹脂やガラスにパターンを転写することで、通常の擦りガラスでは得られない光学特性を発揮できる技術。 将来的には自動車の自動運転で使用する障害物センサーに応用されるという事だった。

    ・理化学研究所
    ガラス成型・光学シミュレーション研究チーム、インテグレーションテクノロジー株式会社 ガラス成型のシミュレーションソフトウエアを紹介していた。 ガラス成型は成型温度が高く固化時に相転移することに加え、応力、伝熱、構造緩和、粘弾性、等の要素を解析する必要があるので、 従来は高精度なものが無かった。このシミュレーション技術を使うと、成形条件出しやプリフォーム形状の最適化が短時間で行えるらしい。

    ・株式会社 ミツル光学研究所
    本工業会の会員企業であるミツル光学研究所のブースでは、Recycle 合成石英加工品を展示されていた。 半導体工程で使用されたフォトマスクを再加工することで、高品質な合成石英基板として蘇らす技術である。 各方面から多くの関心を頂いているという事だった。

    ・株式会社 五鈴精工硝子
    同じく本工業会の会員企業。オパール拡散板を展示されていた。摺りガラスより拡散性が高いらしい。

    感想:コロナ禍の展示会ということで、出展社も来場者も少なかった。 また、予算削減の為か、大手の光学・特殊ガラスメーカーのブースも小さくなっていた。 ただ、個々のブースやテーブルでは、顧客との打合せが活発に行われているように感じられた。 新しい技術との出会いや、技術の打合せにおいては、リアルな場が必要だと思った。

    開催日程 2021年6月30日~7月2日
    参加人数 参加人数1名
    場所 パシフィコ横浜